矢印表記のデザイン
- ゆえり 四万寺
- 2021年6月12日
- 読了時間: 4分
更新日:2023年2月24日
ここでいったん立ち止まって考えてみましょう。先人はaのb乗をa↑bと表現していました。しかし、別に矢印じゃなくてもいいのではないでしょうか。もっとカッコよかったりかわいかったり、おもしろかったりするような書き方もあるかもしれません。ここでは、矢印表記が持っているデザインをどんどん拡張して、いろんな書き方で矢印表記と同じものを考えてみたいと思います(数学的には全くのナンセンスかもしれません。でもわたしは、巨大数をこういうものとして考えたいです。表現をいろいろ考えることで創作物としての意味がを持たせたいのです)。
矢印以外の記号で書いてみる
矢印表記は、文字通り矢印記号「↑」を使った表記です。現在はその記法が一般的に広まっていますが、実は過去には矢印ではなく別の記号を当てはめた人々もいました。「巨大数研究wiki」の記事「ハイパー演算子」にその例が記載されています。
例えば掛け算を×ではなく++にすることで、+,++,+++,...としてみたり、記号の数を強調するために①,②,③,...としてみたりです。中には記号を使いつつaᵇみたいに記号の大きさに変化をつけたオシャレな表現
も考えられていたようです(厳密にはRuckerの表記の拡張とされていますが、どんな巨大数だったのかは分かりませんでした。。)。矢印表記と計算の仕方は同じでも、こんなに多様性が生まれる巨大数はとってもおもしろいですね!!!!
私もひとつ考えてみます。
なんでもいいので思い切って波にしちゃいました!読者の皆さんも記号をいろいろ考えてオリジナリティのある表記を作ってみましょう!
文字列からの脱却
私たちはこれまで、記号の置き換えでいろいろと遊んできました。でも「何となく窮屈だな、、」と感じた人も多いのではないでしょうか。この感覚の理由はいろいろあります(記号の種類が少ない、ブラウザによって見えないものがある、縦方向に自由さが全然ない、などなど)。こういう時は、新しい表現の世界のために、いったん文字列の制約から離れてみましょう。ここではいくつか例を挙げるだけにとどめたいと思います。
絵を描く(新しい記号を考える) 文字列は紙に書いたりパソコンに入力したりすることですぐに目的の形を得ることができます。矢印なら「↑」、星なら「☆」などですね。特にパソコンで記号を入力する際に言えることですが、文字は(種類、フォントなど)あらかじめ用意されたものであることがほとんどです。セットの中にほしい形があればそれらからいろいろ組み合わせれば済みますが、それだけで満足できないことも数多くあります。そんな時は絵を描くことでそれを新しい記号とみなしてみましょう。 ひとつだけ例を挙げます。「矢印の本数」の代わりに「うずまきの巻き数」とするものです。文字列にはできず絵に描くことでならできることとして、二次元の領域(最近ではVRで三次元の領域もいけますね!)の上で縦横無尽に線を描くことができることが挙げられます。これを利用するのです。例えば下の図のように描けます。

...こんなの絶体文字列では書けませんね!
現実のモノで表現する 上では絵を描くことで新しい表現を探求してみました。ここでは三次元という特性を活用した方向性で考えてみたいと思います。つまり、身の回りのモノを使って記号の代わりになる形を作っていこうというものです。二つ例を挙げましょう。 例えば、「一本の紐にあるかたむすびの数」なんかはどうでしょうか(味気ない例ですみません、、)。基本一次元から逃げられない文字列、二次元で表現できる絵、そのどちらでもかたむすびした紐「そのもの」を表現することはできません(もちろん何かしらのルールのもとで疑似的な紐の模式図を描くことはできます)。また、「積み上げた積み木の数」というのもいいですね。ひとつ積み木の数を増やすときに底に一回り大きな積み木を敷くルールにすれば、ピラミッドが作れちゃいます!
このように、文字列から離れればもっとデザインの幅が広がることが分かると思います。誰もまねできない独創的な巨大数を作りたくなってきますねっっっ!!!!!
ここでは、矢印表記が持っているデザインをどんどん拡張して、いろんな書き方で矢印表記と同じものを考えてみました。ぜひ皆様もいろいろ考えてみてください!それではまた次回お会いしましょう!!
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