巨大数ってなに?
~巨大数はたくさんある~
巨大数とはなにかと聞かれたとき、皆さまは何を思い浮かべるでしょうか?
多くの人に書いてもらっていっせいにフリップをオープンしたとき、
まったくおんなじ答えになることはそんなに多くないのではないかと思います。
なんとなく私が思いついた例を挙げてみます。
「両手両足で数えられない数」
「私がこれまでの人生で得た総額より大きな数」
「SI接頭語の上限をはるかに超えた数」
「宇宙に存在する原子数以上の数」
「(ここには長大で難解かつ厳密な定義が書かれてある)」
巨大数を文字通りにとらえると「巨大な数」ですが、それをどう解釈するかはけっこう自由になっています。
そしてそれぞれの解釈は尊重されるべきものです。
わたしは、巨大数とは
「(「自分がこの世界で見ることができる何か」の数で表現できないぐらい大きいという意味で)想像上の数」
だと思っています(このサイトのタイトルにもしています)。
「ここにある何か」の数で表せるからその数がそこにある実感がわくのですが、
表せないことで数だけが頭の中の想像だけでふわふわと浮いている感覚に陥るんです。
そういった感覚に陥る数の中で大きすぎることが理由になっているものを
巨大数と呼んでいます。
-----
~巨大数は研究できる~
大昔から多くの人が大きな数について考えてきました。
大きな数という視点での歴史を研究することができます。
近年いろいろな人によって「大きな数を作りだせそうなもの」がたくさん作成されています。
どんな大きさの数が作り出せるのかわかっていない場合、それを研究することができます。
大きな数を作り出す方法(のヒント)が数多く見つかり共有されています。
そのヒントをもとに、大きな数を作る方法を研究することができます。
上に挙げた例は一例で、巨大数はけっこう様々な視点で研究することができます。
そしてそれぞれの研究方針は尊重されるべきものです。
わたしの巨大数の研究は、
大きな数を計算するときに現れる「形」の変化やバリエーション
について考えることが多いです。
大きな数を出力する関数を実際に計算する際に現れるフラクタル構造
カッコやひもの結び目、あみだくじなど、特徴的な要素を使って大きな数を定義すること
巨大数の定義や計算に物語性を与え、数の現実性を高めて親近感を与えること
これらに魅力を感じます。
-----
ぜひみなさんも、
「自分にとって巨大数とは何か」
「自分が巨大数を研究するとしたらどう研究したいのか」
考えてみたください。
それがきっと「巨大数ってなに?」の答えです。